本日は現在、世界的大流行となっているCOVID-19におきまして、フィリピン国内で大きな動きが起きており、それに伴い多くの経済的損失、および不動産管理運営上のトラブルを想定しており、それらを皆様に共有するべくご連絡させていただきます。
3月10日(火曜日)に大統領より緊急事態宣言が発表され、各行政機関から就業時間の圧縮・削減や人員の削減、さらには民間企業への柔軟対応要請(リモートワークや圧縮就業)がありました。
そして昨晩3月12日(木曜日)フィリピン時間19時より大統領直々にカンファレンスが開催され、
COVID-19の市中感染拡大防止措置として首都圏Metro ManilaにてLOCK DOWNを実施することが全国放送を含む各種メディアにて生中継されました。
現在、首都圏Metro Manilaには3月13日(金曜日)午前7時の段階で52名の陽性感染者が報告されており、
中には海外渡航歴のないフィリピン人感染者もいることから、
首都圏内で感染が広がりつつあることを予想し、恐れております。
以下、箇条書きにて現在のCOVID-19に対するフィリピン政府の具体的な対応とそれに派生して感じている、
想定されているリスクを表記しております。
1)フィリピン国内(Metro Manila)内
2)フィリピン(Metro Manila外)
*主な参照元:CNN Philippines、NNA、在フィリピン日本領事館
3)市況(Metro Manila)
4)市況(セブ)
しかしながら上記の政府の対応は多くの矛盾点や対応の不透明さを含んでおり、
そのためほとんどの企業が明確な対応を判断できず、予測推測に基づいて週明け16日(月曜日)からの対応を検討している状況です。
例えば、陸路でのMetro Manilaへのアクセスまたは外出は禁じておりますが、
一方で、Metro Manila外に住み、Metro Manila圏内で就労している従業員は通行可能、
また物資(食料・医療品など)は通行可能とされております。
特にMetro Manilaに勤めるフィリピン人の方々は弊社の従業員も含め、Metro Manilaから南のCaviteやLagunaと呼ばれるベッドタウンに住んでいるものが多くいます。それらの方々は通常、高速バスなどで満員バスの中を2時間程度かけて通勤していることがほとんどです。
Lock down がなくとも渋滞でまともな通勤が難しい朝の通勤事情なのですが、Lock down によるMetro Manilaへのアクセス制限となると、いったいどうやって通行可否を判別するのか?具体的な政府からの通達は皆無です。社員証でマカティに勤めていることを証明したらパススルーとなるとは到底思えず、またその検問にどれほどの時間がかかるのか、大きな疑問です。つまりあたかも企業活動への影響を最小限に抑えるかのように特例を出していますが、16日(月曜)からまともな企業活動が継続される可能性は極めて低いと想定しざるを得ません。
また別角度から考えますと、Lock down でMetro Manilaへのアクセスを断絶するも、「従業員の移動可能」「物流は止めない」。それでは一体、通常の状態と何が違うのか?Metro Manila全域の隔離といえるのか?感染対策の有効性への大きな疑問があります。
これらの疑問、対応への予想や矛盾点などは全国的に企業の経営者のみでなく一般の従業員の方がたも気づき、大きな不安とともにパニックへと発展する可能性を多く秘めております。昨日12日の午後より既に食料品の買い占めは始まっており、マスクやアルコール消毒液の入手は既に困難なようです。また今朝の情報では既に南からの経路に軍隊が配置されており、15日(日曜日)から16日(月曜日)に時間が変わるとともにLock down を開始する準備が進んでいることが目に見て取れます。
弊社81 Property Managementおよびグループ会社内でも、想定できるあらゆる事態を検討し、入居者や宿泊ゲスト、そして従業員の健康上の安全を優先的に考え対応を行っておりますが、週明け月曜日よりどのような状況になるか不透明な状況です。
オーナーの皆様にはフィリピン国内の動き、状況を今後も追ってご報告を続けてまいりますが、フィリピン国内の経済的な大きなダメージを想定するとともに、弊社も慎重に事態の対応を行ってまいりますことをまずはご報告いたします。