【81ニュースレター】PH緊急時対応 6/2 Tuesday
本日も隔離措置の続くここフィリピンより最新の情報をお知らせいたします。まず本日の感染者数ですが陽性感染者数18997名、死亡者数966名、回復者数4063名となっています。昨日から新たに359名が報告されたこととなります。また昨日6月1日は感染報告が遅れていましたが、1日の新規感染者数は552名だったそうです。
【Metro Manila】
隔離緩和後初の出勤日となった6月1日月曜日でした。約3か月ぶりに仕事へ向かう人々が多くいた中で、何千もの人々が公共交通機関に乗車することができずオフィスまで歩いたり、トラックの荷台に乗せてもらえるようヒッチハイクしたりという事態があいついだようです。見かねた国家警察などが自前のシャトルバスやトラックなどをそれらの人々に準備したものの、多くの人がSocial Distanceを維持できない状況で乗車することとなりました。現在、マニラ首都圏の幹線道路のエドサ大通りでは90車両のバスのみが運行を許可されています。
初日から通勤などの交通で大きな議論を呼んでいるGCQ後の移動手段ですが、現在も禁止されているジープニーの運行再開に関し議論が及んでいます。ジープニーはフィリピン国内で最も頻度高く利用される一般市民の足ともいえる存在ですが、その客席内では密接な接触が不可避であり、非常に密度の濃い空間となりやすいためコロナウイルスの感染予防として最もリスクの高い乗り物と言えます。乗車後の私語を禁止とするほか、車内でのSocial Distanceの維持や運賃の回収方法など様々な考慮が必要となります。
労働雇用省はOFWで海外に取り残され帰国ができない状況となってしまったフィリピン人が既に10万人近くにも及ぶと発表いたしました。海外で既に雇用契約が終了しているが、一般の航空機がフライトを各社休航しているため帰りたくとも帰れない人々が大勢いるようです。それらの多くは中東の国々滞在しているフィリピンン人で、次いでヨーロッパやアメリカの国々に取り残されている人が多いとのことです。
【Cebu Mactan】
セブ島と国際空港のあるマクタン島を結ぶ3つ目の橋の建設工事が、4月30日時点で57%に達したと発表されました。工事はコロナウイルス対策による外出制限期間中も、一部の区間にて必要最低限度の人員で工事を進めていたそうです。当初の予定通り来年中の開通を目指していますが、長く続いた外出制限による工事の遅れのため、具体的なめどはまだ付けられないようです。
首都圏と同じく6月1日より一般隔離GCQへ移行したマンダウエ市では、市の交通局長が概ね良好な運行状態であったと報告しました。首都圏とは大きく異なる結果と言えます。初日は40車両のバスが運行を再開し、市内を走行していました。通常時は120台が運行しています。マンダウエ市では今後、バスの運行本数を徐々に増やしていく考えがあります。
フィリピン2番目の規模の国際空港であるマクタンセブ国際空港では国内外の航路の再開に向け、新たな基準と衛生環境維持のための準備が進められています。特に大きな変更はコロナウイルスの検査室を空港施設内に設けている点です。これまで国外から到着した人々は、マニラ国際空港を除き空港内での検査が不可能であったため必然的にOFWなどの帰国の際にマニラに着陸することになり、結果、マニラ首都圏の検査施設と隔離施設は許容限界を迎えつつありました。今後、帰国したOFWなどがマニラに足止めされず無事に故郷へ帰宅できるよう設備の充実が求められます。
本日は以上となります。公共交通機関は必然的に乗客数や運行数が制限されるため、通常時でも渋滞が深刻な社会問題となっているフィリピンでは解決の難しい問題であると予想されます。続々とOFWも帰国しているようで、国内の人口密度も上がりさらには今後、国内組と国外からの帰国組などで就職争いも激しくなることが予想されます。