【81ニュースレター】PH緊急時対応 6/11 Thursday
本日も隔離措置の続くここフィリピンより最新の情報をお知らせいたします。まず本日の感染者数ですが陽性感染者数24175名、死亡者数1036名、回復者数5165名となっています。1日の感染者数は443名です。
【Metro Manila】
フィリピン国内の経済特区では多くの製造業が入居し生産活動を行っていますが、3月から始まった外出制限などの隔離措置により登録企業の35%が操業再開に至っていない現状が報告されました。また隔離が緩和され操業を再開した企業も最小限の出社や在宅ワークを併用し、フル稼働している企業は3%に過ぎないようです。経済特区の製造業でフィリピンGDPのおよそ16.3%を占めており経済に大きな影響を及ぼすほか、フィリピンへ新たに投資を検討していた企業へも大きなマイナス影響を及ぼし、投資を控える企業も相次いでいるようです。
今後の隔離措置の在り方を決める大統領と国の対策チームとの会合が当初の予定を延期し、15日月曜日に行われることが発表されました。既存の外出制限など隔離措置GCQは6月15日までとなっており、最終日に翌日以降の方針を決めるということで、各企業対応が必要となります。
大統領はコロナウイルスの治療薬として期待されている日本の新型インフルエンザ薬アビガンの治験に国内の3病院が参加することが決まったと発表いたしました。保健省が国連プロジェクトサービス機関を通じて、100名以上に治験できるアビガンを調達し臨床試験を開始するようです。
労働雇用省は現在までに2068の企業、機関などが、コロナウイルス感染対策の影響で閉鎖され69022名の労働者が結果的に職を失ったと報告しました。一方で世論調査の結果、730万人が失業していると発表した統計局の発表は調査ベースであるとして否定しました。また32万人のOFWが今回の世界的な感染対策で何らかの影響を受けており、うち62000人の取り残されたフィリピン人のために何らかのケアをしていることを報告しました。
【Cebu Mactan】
キャンセルが相次いでいたマクタン国際空港ですが、6月6日より国内線の運航が再開されていると報道されました。国内線でセブへ到着する乗客は、着陸後徹底した書類検査を受け入境することとなります。なお、セブへの入境には医療機関で健康証明書の取得が求められています。
セブ市の報告では本日6月11日の新規感染者数が104名となっています。これでセブ市内で合計3194名の感染が報告されたこととなります。セブ市保健省によりますと、104名の感染のうち最も多く感染が報告されたのは刑務所内からの報告で10名が報告されております。そのほか多くの地域で数名ずつ報告されており、山側エリアのバランガイでは初の感染が報告されたエリアもあります。
中央ビサヤエリアでコロナウイルスに感染した医療従事者の合計が6月9日時点で127名になったとの報告がありました。そのうち最も多いのは看護師の感染者のようで全体の28%に及ぶそうです。中央ビサヤ地方の合計感染者数は4144名になります。
本日は以上となります。15日以降のGCQの状態が15日に決定されるということで、翌16日からの従業員の動きや仕事の調整が非常に難しく、また早急に決定していくことが求められそうです。当初、会合は本日11日に予定されており、延期された理由などは不明です。
労働省の失業統計はあくまで把握できているのが、登録企業の正規雇用者だけであると推察され実際は多くいる個人事業主(ジープニー運転手なども)や非正規雇用の人々の実態が反映されているものとは考えにくく、事態の実態をとらえたものではないと思われます。
明日12日金曜日はフィリピン独立記念日で土日と合わせ3連休となります。独立記念日では例年デモや抗議の集会が開かれることが多く、人が密集して感染を助長することが無いよう政府は警戒を呼び掛けています。