【81ニュースレター】PH緊急時対応 5/8 Friday
本日も隔離措置の続くここフィリピンより最新の情報をお知らせいたします。
まず本日の感染者数ですが陽性感染者数10463名、死亡者数696名、回復者数1734名となっています。
【Metro Manila】
フィリピン統計庁は7日に2020年第1四半期の経済成長率がマイナス0.2%であったことを発表しました。マイナス成長となるのは1998年第4四半期以来21年繰振りとのことです。当初エコノミストなどは2~4%程度の経済成長率を予想する声が多く、3月から続く外出制限に伴う経済的ダメージの大きさが予想をはるかに上回った形になります。4月は1か月にわたり外出制限が続き、5月以降も経済活動の7割を占めるルソン島とマニラ首都圏の多くで外出制限が続いていることから、第2四半期ではさらに下降することが予想されます。
フィリピン中央銀行総裁は今後の経済成長率に関して第2四半期および第3四半期において継続的にマイナス成長が続く可能性を示唆しつつ、第4四半期には大幅に持ち直すことを期待すると予想しました。中央銀行は政策金利を0.5%引き下げる景気刺激策を既に実施した他、重要会議の前倒しなど積極的な動きを続けているそうです。
メトロマニラ首都圏の市長連合は明日5月9日に今後のマニラ首都圏における隔離措置の在り方について協議するそうです。既存のECQは5月15日までとされており期限まで本日で残すところ1週間となります。今後、他の地域と同様にGCQへと緩和するのか、それとも既存の基準を継続するのか注目が集まります。
【Cebu Mactan】
世界保健機構からの専門家が2名、5月7日にセブに到着したそうです。現地でのコロナウイルス対策の取り組み運営の助言やサポートを行い、データ解析の手助けを行うそうです。これによりセブ市の大型医療施設で一日1000件のテストが行える体制を整えていくそうです。
ラプラプ市では本日新規で2名の回復者の報告があり、これで合計回復者は13名となりました。回復したのは65歳の女性と45歳の男性です。ラプラプ市ではこれまで17世帯が濃厚接触の疑いとして3つのエリアで特別ロックダウンが行われておりましたが、それらの全てで14日間の隔離が完了しました。ラプラプ市ではこれまでに40名の感染者が合計で報告されています。
本日は以上となります。第1四半期のGDP発表がマイナス成長となり、既に経済的な大きなダメージを及ぼしていることが浮き彫りとなりました。政府は人命を優先した措置だったと伝えております。セブエリアでは本日多くの感染からの回復や、簡易検査の結果陰性などの報告があり、周辺諸国の近ごろの動きも鑑みると、フィリピンもようやく何かしらの経済的な動きを検討し始める要因が増えているといえます。