【81ニュースレター】PH緊急時対応 4/28
本日も隔離措置の続くここフィリピンより最新の情報をお知らせいたします。
まず本日の感染者数ですが陽性感染者数7958名、死亡者数530名、回復者数975名、となっています。本日新規感染が181名報告されました。感染増大速度は減少傾向にあると報告されていますが、日々180~200名程度増大しています。
【Metro Manila】
マカティ市内にある高級住宅街ダスマリニャスビレッジに住むスペイン人の男性が、メイドにマスクをさせずに道路の水まきをさせていたとして注意を受けたそうです。この男性は警察の指摘を受けた際に抵抗、口論となり厳重な指導を受けたとしてメディアに取り上げられています。
国税は今回の隔離措置と各企業の営業停止に伴い、2020年の所得税や付加価値税による税収が当初の2兆4900億ペソの見込みから2兆2600億ペソへ下方修正することを発表いたしました。現在、国税局はECQの発令後、通常月次ごとや四半期ごとに行うVATや所得税、その他の納税期日を全て猶予しておりECQの終了までその状態が続くものとみられています。
先週24日にマニラ首都圏を含む多くのエリアでECQの延長を決定したドテルテ大統領ですが、この期間中に多くの人々が外出制限に違反し警察や国軍に指導、逮捕されている状況を厳しく指摘しました。市民が中央政府の指導に従わず、結果感染者数の平坦化や減少が送れるようであれば戦時中のような厳戒令(Marcial Law)もやむなく実行せざるを得ないとする考えを覗かせ、今後の取り締まりに国軍を積極的に介入させ“Marcial Law Like”な対応をとっていくことに触れています。
マニラ首都圏では隔離措置開始後より国内の船や空の便を停止しており陸路以外での国内移動が事実上不可能となっています。
そうした中でECQの期間中に遠洋漁業などから帰港した船乗りなどがマニラ首都圏に到着する中で、ビサヤ地方やミンダナオ地方などフィリピン南部に住み、船または空便でのみ帰宅可能な船乗りたちが約5000~7000名もマニラ首都圏やルソン島地内で足止めを受ける事態が深刻化していました。
それらの船乗りたちは一時的な住まいとしてホテル滞在を余儀なくされていました。それらの人々に対し中央政府はようやく船便での帰郷を許可し、日曜日26日と月曜日27日に第一陣がそれぞれの故郷に向け出発したそうです。現在、貨物用のフェリーとなっているものにSocial Distance を保ち500名ずつ乗船したようです。
【Cebu Mactan】
セブ州セブ市では本日73名の新規感染者が報告されました。そのうちの大部分を占める72名はクラスターが発生している一つのバランガイからの報告となるようです。
セブ地方警察は感染者が増大するセブ市において、治安維持や検問所でのチェックにあたる警察官の健康面を配慮し、インフルエンザのような症状を見せる警察官に優先的にコロナウィルスの検査を受けられるよう市に依頼し、セブ市もその依頼を受け入れるようです。特にセブ市内の一部のバランガイではクラスター的感染発症が目立ち、そのエリアで治安維持などにあたる警察官の一部では既にコロナウィルスに類似する症状が認められる者もおり検査結果待ちとなっています。
セブ市は中央政府からの奨励もあり5月15日までのECQ延長を既に発表しておりますが、改めて隔離、制限されている詳細がメディアに掲載されました。
- ECQ通行証の携帯義務
- リカーバン(酒類の売買禁止)
- 公共エリアでのマスク着用義務
- レクリエーション関連施設の閉鎖
- 社会的距離の維持とデリバリーサービスの奨励
- コールセンターや輸出関連業の営業許可
- 車両ナンバーコーディング
- 速度制限
- 公共市場の入場制限
- 高齢者と未成年者の強制的外出制限
これらの多くはセブ州内の多くの自治体でも用いられています。
本日は以上となります。
ビレッジ内の道路などは住民や所有者の共有エリアとなりますので警察の不干渉エリアのはずで、また感染拡大を考慮しても道端で一人水まきをしている女性にマスクを強要することに何ら意味はないと思われます。非常に融通の利かない無意味な論争と思われます。中央政府がステイホームを強調し国家警察や国軍に多くの現場判断をゆだねた結果のトラブルや事件が増えているように感じられます。大統領の厳戒令に関する言及後、先日のケソン市での発砲事件も発生いたしました。
市民一人一人が外出制限を心がける中、フロントライナーといわれる警察官や軍の人々も冷静な対処が必要です。
セブ市では多くのECQにまつわるルールがレビューする形で報じられていました。中にはマニラ首都圏では実施されていない(実施できない)ルールもあり、地方により色が出ています。中央政府、地方政府共に継続する警戒態勢に疲労感もあると思われますが引き続き冷静な対処を期待したいです。