【81ニュースレター】PH緊急時対応 4/18 Saturday
本日も隔離措置の続くここフィリピンより最新の情報をお知らせいたします。まず本日の感染者数ですが陽性感染者数6087名、死亡者数397名、回復者数516名となっております。昨日より感染者数は209名増加しました。
【Metro Manila】
外務省は本日18日、新たに31名の外国に居住するフィリピン人がコロナウイルスに感染したと報告いたしました。これで合計は868名となるそうです。
フィリピンの人口およびGDPの10%程度はこの海外を拠点とするいわゆるOFWたちによりもたらされておりますが、今回の世界的パンデミック状況により多くのフィリピン人感染者やそれに派生して失業者、帰国者が続出しているようです。これらを支える国内需要にも疑問の声があり大きな懸念材料と考えられています。
マンダルイヨン市では本日18日に刑務所にて72歳の女性囚人がコロナウイルスに感染していることがわかりました。この女性は直ぐにマニラ市の病院へ搬送されたそうです。
またこの女性は基礎疾患に糖尿病を持つそうです。そのほかにはケソン市の刑務所で9名の囚人と9名の刑務所員に感染が認められているそうですが、いずれも無症状で施設内隔離となっている様子です。
立法府は今後、日雇い労働者などが現場復帰する際に、まずコロナウイルス感染の検査を行ってから再開することを推奨することを提言しました。製造業や農業、公共交通機関、建設現場などの従業員はそれぞれが大きな密集地帯で業務を行う可能性が高く、いきなり業務が再開されることへ警鐘を鳴らしています。
フィリピン政府は世界各地に出稼ぎに出ていて、現在の世界的パンデミック状態の結果フィリピンに戻ることができなくなっている人々の救済を国を挙げて継続しているそうです。外務省は新たに863名の出稼ぎ漁師をアメリカマイアミより連れ戻すことに成功したと発表いたしました。これらの人々は自宅での14日間隔離が義務付けられるそうです。
【Cebu Mactan】
ラプラプ市では車両およびバイクのプレートナンバーごとに利用制限を設けるいわゆる「コーディング」を実施することを市長が宣言いたしました。コーディングはもともとフィリピン国内で渋滞緩和のための車両利用制限として用いられている手法で、ナンバープレートの下一桁の数値によって特定の曜日に車両の利用を制限する仕組みです。今回のラプラプ市長の発表では下一桁の数値が奇数の場合、火曜日・木曜日・土曜日がその車両の利用禁止、偶数の場合は月曜日・水曜日・金曜日が利用禁止となるそうです(バイクも対象)。また日曜日は午前と午後に分けて行うとのことです。
ラプラプ市では先月末より隔離措置を行うも各車両を利用した必要時以外の外出が改善されていないと考えており、より強制力を持って市民に協力を促す方法に踏み出したこととなります。
またセブ市でも同様のコーディングが実施されるそうで、こちらは既に市長からの行政命令が書面で発表されているそうです。
セブ市内にある国際大学であるSouthwestern University PHINMAでは今回の世界的パンデミックおよびセブ州の隔離措置に伴い、自国に帰国できずセブ市内に取り残されてしまった外国人留学生を支援する活動を継続しているそうです。
同大学には1000名近い外国人留学生がおり5つの大陸の34の国々から多彩な学生を受け入れています。主に食料や生活必需品の支給などを行っており、今後もこれらの学生のケアを継続的に行いこの危機的状況を乗り越えていく手助けを行っていくそうです。
セブ州では21日火曜日より州都セブ市につながる通行ポイントを完全に封鎖することを発表いたしました。対象となるのはTalisay 市とセブ市の境界となっているBulacao境界線で、これによりTalisay市に行くには大きく迂回していくことを強いられるそうです。
本日は以上となります。フィリピンは人口が1億人を超える大国で世界的に見ても人口ランキングが約10位前後と非常に高いですが、日本と異なりその多く(約10%)が海外に出ているという特徴があります。
これらの人々が各国各地で職を失うケースが増大しているようですが、今後の経済状況ではこれらの海外からの失業者のみならず国内の失業者も増大が避けられないとみられており、感染状況の改善や終息後も大きな問題として残ることが強く懸念されます。
一方セブでは隔離強化に対する動きがより活発化している印象で、やはり日々の感染数の増大が危機感を煽っている状況です。国民一人一人の冷静な対応が求められますし、政府も後先考えずなんでも禁止・停止とするのではなく冷静な対処を期待したいです。